変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症(一般に膝OAと呼称される場合があります)とは、先天的要因や関節の過使用により、衝撃吸収に作用するクッションの役割の関節軟骨が減少したり、関節が変性し骨棘(骨の棘)ができて膝関節に痛みが出る病態を言います。
原因
発症機序は大きく2つに分けられます。
- 一次性:明らかな原因がなくはっきりとしませんが、加齢とともに慢性的な機械的刺激が加わって発症します。
- 二次性:外傷や半月板切除術後、あるいは炎症性・代謝性疾患に伴って生じる原因が明らかなものです。
本邦では発症頻度として一次性が多いとされています。長期間におよび膝関節への負担がかかる姿勢をとっていたり膝関節が内に入った状態(knee-in姿勢)での立ち座りや階段昇降など、力が加わる動作の繰り返しにより慢性的に膝関節にストレスがかかります。
変形性膝関節症のガイドラインによると変形性膝関節症の原因は加齢、体重増加(肥満)、女性、力学的負荷、膝関節周囲の外傷歴など多くの原因が関与して発症するとされています。膝関節に荷重ストレスがかかる動作でKnee-in姿勢をとる場合、痛みが増悪することが多いです。膝関節には体重の4~6倍の負荷がかかるとも言われ、肥満により症状を増悪させてしまいます。
診断
基本的に臨床症状と画像所見で判断します。
臨床症状では、特に痛みについての問診や触診にて膝内側の圧痛(押した時の痛み)があるか、膝関節の動揺性、膝関節の可動域、関節の腫れや関節変形の程度を確認します。
またそれらに加え、画像所見(レントゲンやMRI)を用いて診断します。