2018.05.28
夏も近づき、学生は大きな大会も目前となり、より一層スポーツに力を入れているのではないでしょうか。この時期になると、走るとすねが痛い、そんな症状をお持ちの方が増えてくるのではないかと思います。
今回はそのようなすねの痛みを引き起こす障害の1つ「シンスプリント」についてお伝えします。
● シンスプリントとは
オーバーユース障害(使いすぎ)の1つであり、ランニングやジャンプ動作を繰り返し行っていると発症しやすい障害です。脛骨過労性骨膜炎とも呼ばれています。
陸上の中・長距離選手やサッカー、バスケットボールなどの競技で、中学・高校生の選手に見られることが多いです。
疲れがたまったときに発症しやすいとされています。
● どんな症状が出現するのか?
運動時や運動後にすねの下の方の内側に痛みが出る場合が多いです。すねの前に痛みが出る場合もあります。
すねの後ろにある筋肉に繰り返し負担がかかることにより、骨までストレスがかかり炎症が起こることにより痛みが出現します。
原因としては過度なランニングや、扁平足などの足の形、筋肉の柔軟性の低下や路面・靴の問題などがあります。
症状の程度は以下のステージにまとめられています。
ステージ1:痛みがあるがウォームアップにより消失する
ステージ2:ウォームアップにより痛みが消失するが、スポーツ活動終了後近くに痛む
ステージ3:日常活動に支障はないがスポーツ活動中、常に痛む
ステージ4:局所の痛みは常に存在していて日常生活にも支障がある
● どんな治療をするのか?
急性期は安静にし、徐々に痛みの出ない範囲で運動を始めます。必要に応じてアイシングも行います。
運動量を調節したり、痛み止めの薬を処方したりします。
● どんなリハビリをするのか?
どこが痛くなっているのか、またそこがなぜ痛くなっているのかを、動き方のクセや過去の怪我、現在のからだ全体の状態から分析します。
どのようなメカニズムで痛みが生じているのかを評価から推測し、筋肉や関節に対して治療を行ったり、動き方のリハビリを行ったりします。
必要に応じてテーピングや、インソールでの調整なども行います。
痛みがなくなっただけでは再発する可能性が高く、また痛くならないよう体の使い方の練習を行います。
足の痛みにお困りの方や、体の痛みなどをお持ちの方は当院への受診をおすすめいたします。